Study
専攻医勉強会

2024年度 第6回専攻医勉強会の開催報告

11月28日に第6回専攻医勉強会が開催されました。今回は「論文の読み方」について、大分大学医学部附属病院 堀之内 登先生からご講義を賜りました。

今回の勉強会は前回に引き続き、初学者向けの参考書を一緒に読み進めていく形式でのレクチャーでした。今回はランダム化比較試験の読み方について学びました。まずメソッドでは、予想される効果の差から必要なサンプルサイズを設定し、それが書かれてあるべきであるということ。そしてランダム化の方法についても明記されていること。また、盲検化についても書かれてあるべきであることが重要となることを学びました。
そして研究対象集団についてはどのような母集団を対象として研究を行うかが重要であることを学びました。また、対象集団については組み入れ・除外基準を設定することで、より詳しい介入結果を判定していくことができることを学びました。

そして治療・介入については海外では日本で承認されていない治療法や投与量であったりする場合があり、注意する必要があるということ。また、投与期間についても短い場合や長い場合があり意識する必要があることを学びました。

治療・介入の確認後はアウトカムの確認を行います。アウトカムにはサンプルサイズの設定で重要な主要アウトカム、次に評価したい副次アウトカムがあります。ただ、研究における最も重要なのは、研究デザインでサンプルサイズの設定に用いた主要アウトカムであり、副次アウトカムで有意差があるように見えても本当に正しいかはわからないということが重要になります。また、アウトカムは患者さんにとって本当に意味のあるアウトカムかどうかが重要であり、検査結果の数値のみの改善だけでは真のアウトカムとは言えないことです。この様に真のアウトカムではなく、検査結果などを指標としたものが代理アウトカムです。また、死亡、心血管イベント、入院などの内で一つでも当てはまればアウトカムとするものを複合アウトカムと呼びます。代理アウトカム、複合アウトカムについてはそれば本当に患者中心のアウトカムであるのかの解釈に注意が必要となります。

今回の講義はランダム化比較試験についての論文の読み方を勉強しました。ランダム化比較試験の内容などについて詳しく学ぶことができました。