Study
専攻医勉強会

2025年度 第3回専攻医勉強会の開催報告

8月28日に第3回専攻医勉強会が開催されました。第1回、第2回に引き続き当科助教 堀之内登先生から、中外医学社「正攻法ではないけれど必ず書き上げられるはじめてのケースレポート論文」(佐藤 佳澄著)に沿って、「症例報告のやり方」についてご講義を賜りました。前回まででテーマの選び方や、ペルソナ(論文を届けたい架空のターゲット)、Learning pointの決め方、文献検索のやり方について学習し、今回は実際の書き方についての講義でした。

論”文”を”書く”というと、文章力や独創力が試されるような気がしてしまいますが、実際にはそんなことはなく、決まったところに決まったものを機械的に配置する作業に近い、ということでした。私は症例報告を含む論文作成に携わったことがまだ少ないので「そんな単調でいいのかなあ?」などと思ってしまいましたが、淡々と形式に沿って進む文章の方が読者にも伝わりやすく、良質な論文であるということを知り、眼からウロコでした。続いて、Introduction、Discussion、Case presentation、Abstract(の順に書くといいそうです)のそれぞれについてお作法を教えていただきました。このお作法を理解できると、論文作成だけでなく、論文を読むときの「予測読み」もできるようになり、文献検索にも大きく役立ちます。また、いずれの領域についても、センテンスやパラグラフが長くなりすぎないこと、Leaning pointのノイズになりそうなことはできるだけ省略することが大事、ということでした。現在書いているこの文章も、まとめきれずに長くなってしまったところが度々あり、意識的に鍛えていかなければいけないなあと感じているところです。末筆にはなりますが、堀之内先生、今回も初学者でも大変わかりやすいご講義をありがとうございました。

当科では毎月第4木曜日18時より、診療や専門医取得に役立つ専攻医勉強会を開催しています。研修医の皆さんの参加も大歓迎です。皆さんの参加を心よりお待ちしております。

文責  筒井 勇貴